25セント

「国費を出してるんだから君が代を歌え」という馳浩文科大臣を見て、大学の同級生を思い出した。
 
彼はネイティブアメリカン。社会学専攻してて、イタリアのなんとかいう島の風俗を研究してた。すごい勉強家で「なんでそんなにがんばるねん」って聞いたら「親父みたいになりたくない」という。
 
彼の実家は、ネバダにあって、ネイティブアメリカンの多い町らしい。それを目当てに来る観光客相手の商売を彼の親父さんはしていた。

親父さんの仕事の内容は、彼の表現によると「白人たちが『おい。インディアンの踊り見せろよ』と25セント硬貨を投げる。親父はそれを拾って、5分間歌って踊る」というものらしい。ただ、彼はそれが気に入らない。「何千年と受け継がれてきた部族の誇りとか、先祖の誇りとか、文化とかを25セント硬貨に換金してる。許せない」という。一方で、「貧乏で勉強できなかった親父にはあれしかない」とも言う。 だから彼は勉強するのだと。
 
聞くところによると、馳浩が槍玉にあげる岐阜大は、未だに旧制高校の時代の校歌を歌っているらしい。立派じゃないか。素晴らしいじゃないか。戦前の歌を未だに歌ってるなんて。学校の伝統と諸先輩に対する敬意をちゃんと表しとる。

その岐阜大に向かって、「国費を出してんだから君が代を歌え」という馳浩は、25セント硬貨を投げつけて「踊って見せろよ」という白人観光客の姿に、重なって見える。

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